氷室分団 菅原分団 訓練

消火栓設備の習熟訓練を実施ました。【第五方面隊:菅原分団・氷室分団】

消火栓設備とクワドラフォグノズルの習熟訓練

訓練開始に先立ち、警防訓練担当 吉水副団長より訓示を受ける団員

枚方市消防団では令和5年度より定期訓練の一環として、屋外にある消火栓設備の取扱い訓練を開始し、全団員を対象とした習熟訓練を枚方寝屋川消防組合の御協力のものに順次開催しております。

第一回として、第二方面隊の殿一分団が枚方消防署にて、第五方面隊の菅原分団ならびに氷室分団が枚方東消防署において訓練を行いました。
今後、順次訓練を行い、令和5年度中に全ての分団が習熟する予定です。

●枚方消防署における第二方面隊・殿一分団の訓練はこちらをご覧ください。

屋外消火栓設備

丸形鉄蓋消火栓の取扱い説明を行う教官

令和5年10月8日(日)に枚方東消防署において開催された訓練には、菅原分団と氷室分団の合わせて約40名の団員が参集しました。

まずは消火活動で一番多用すると考えられる屋外消火栓設備のうち地下式消火栓の概要と種類そして取扱方について説明を受けました。

訓練に使用する消火栓設備(丸形鉄蓋)

参加団員全員で、主流となる丸形鉄蓋の地下式消火栓の取り扱いを実演のうえ説明を受けます。
この丸形鉄蓋を用いた消火栓は近年の主流となる形式であり、消防団員も確実に取扱いを出来なければなりません。

重量のある蓋を専用の消火栓開閉器である「キーハンドル」を用いて、身体を挟むことがない様に慎重に開閉させます。
その後は、スタンドパイプの脱着方、キーハンドルによる水圧の調整方の指導を受けます。

一通りの説明を受けたあとは、分団毎に分かれて分団や地域の特性に応じた訓練を受けます。

菅原分団

消火栓とクアドラフォグノズルの習熟訓練を行う菅原分団

菅原分団は、近年導入された「クアドラフォグノズル(ガンタイプノズル)」の取扱いを主とした指導を受けます。

クアドラフォグノズル(ガンタイプノズル)を使用する際は、従来の消防用ホースの径や取り扱い方などが変わります。
従来の方法と比較して違いを理解し、取り扱い誤りがない様に、しっかりと説明を受けます。

クアドラフォグノズルの取扱い特性の説明を受ける菅原分団の団員

一通りの説明を受けたあとは、実際に消火栓より揚水した水を用いてクアドラフォグノズル(ガンタイプノズル)を使用します。

クアドラフォグノズルの基本的な説明を受ける菅原分団 山本分団長と団員
不明な点があれば理解出来るまで教示を求めます

スタンドパイプの接続やキーハンドルの取扱いを確実に行うと共に、双口接手(分岐金具)の操作を慎重に行います。

消火栓とスタンドパイプを結合する団員
双口接手(分岐金具)の取扱い説明を受ける団員

クアドラフォグノズル(ガンタイプノズル)は、現在枚方市消防団が積極的に導入を推し進めている管槍(かんそう)であり、吐出量や放水形式を容易に変更ができ水圧による衝撃も軽減されます。

クアドラフォグノズルで放水を行う団員

火点に向けて迅速かつ正確に放水を行う事が出来る様に指導を受け、その後反復練習を繰り返し行い、技法の完成度を高めます。

氷室分団

4人一体となってポンプ操法に取り組む氷室分団

氷室分団は、4人一組の小隊を組成し、各々の役割を決めてポンプ操法を行います。
通常のポンプ操法は、予め水槽に消火水を溜めておき、水槽内へ吸管を投入して揚水する事が一般的ですが、今回は消火栓へ接続を行い揚水を行います。
まずは教官より詳細な取り扱い方について指導を受けます。

角形鉄蓋消火栓を用いた取扱い要領の説明を受ける団員

先ほどの指導では、丸形鉄蓋の消火栓を用いての説明でしたが、今回は角型鉄蓋の消火栓であるため、形状上鉄板蓋の脱落等に注意が必要である事などの相違点やその他の説明を受け、通水するまでの手順をひとつひとつ丁寧に教わります。

吸管の取扱い方について説明を行う氷室分団 三嶋分団長

消防車に装備されている吸管は、吸管用ストレーナーが装着されている状態を定位としておりますが、消火栓を使用するにあたりスタンドパイプと結合できる状態にするためにストレーナーを取り外し、結合金具の装着を行わなければなりません。
この説明を氷室分団 三嶋分団長が説明を行い、吸管を機関及びスタンドパイプへ結合させる実演を行いました。

実践的なポンプ操法を行う氷室分団の団員
消火栓からの消火水を用いて放水する団員

初めて消火栓の操作を行った者も多く、最初は戸惑いながらも数回操作を繰り返す内に的確な操作を行う事が出来る様になりました。

●屋外消火栓設備・地下式消火栓の模範取扱例(音が出ます)

火災現場における相掛りに付いて

講評を受ける第五方面隊員

菅原分団、氷室分団の訓練が終了したのち、枚方寝屋川消防組合 枚方東消防署の上農課長より講評を受けました。

講評と講話をされる枚方東消防署 上農課長

また、火災現場に於ける枚方寝屋川消防組合と枚方市消防団との相掛りに付いての講話があり、枚方寝屋川消防組合ではノズル圧力が0.7Mpaで運用するクアドラフォグノズル(ガンタイプノズル・消防用ホースは40㎜)を使用した放水活動を基本としていることから、従来より配備されている枚方市消防団の放水器具(消防用ホースは65㎜)とは使用圧力が異なり、相掛り放水を行うと非常に危険な状態になることが考えられると説明がありました。

この事から、消防団員の安全管理上、圧力が異なるポンプ運用を行っている枚方寝屋川消防組合のポンプ車からの相掛りは原則禁止であるが、平成30年度から枚方市消防団に於いてもクアドラフォグノズル(ガンタイプノズル・消防用ホースは40㎜)を順次配備しており、配備が整った消防団所属車両にあっては、枚方寝屋川消防組合の現場最高指揮者の指示を受け、クアドラフォグノズル(ガンタイプノズル)を使用して枚方寝屋川消防組合との相掛りは可能であることが示されました。

訓練に参加した第五方面隊 菅原分団と氷室分団の団員

枚方市消防団では、今後も災害等の有事に於いて枚方寝屋川消防組合との連携を密にし、消防設備や資機材等を有効かつ効率的に取り扱うことができる様、実務的な訓練の習熟に努めてまいります。

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