ソフトバレーボールを「いつでも、どこでも、だれでも、いつまでも!」をスローガンに掲げる、ソフトバレーボール愛好者団体「大阪府ソフトバレーボール連盟」様からの依頼で救命講習会を行いました。
スポーツ現場で起こりうる心臓突然死に対し、AED(自動体外式除細動器)を使った救命処置と、ケガや骨折に対する応急手当の説明を行いました。
スポーツ中やその直後は、スポーツをしていない時より心臓突然死のリスクが高いと言われています。
心臓突然死は、持病を抱える中高年や高齢者に起こるイメージがありますが、健康で若い人にも起こる可能性は十分あり、ボールや他の選手との衝突により、胸部に外的衝撃を受けることでおこる「心臓震盪(しんぞうしんとう)」が原因になることもあります。
スポーツ中の心停止は心室細動(心臓の動きを担う心室で異常な脈が生じ、心室がけいれん状態やそれに近い状態になってしまう不整脈)が多く、心臓から脳や臓器へ血液が十分送れず数分以上続くと死に至るため、いち早く細動を取り除くAEDによる電気ショックと胸骨圧迫による心肺蘇生が重要になります。
スポーツ施設やスポーツイベントでは、周りに人がいることが多く、誰かが倒れても発見しやすい環境です。
また、多くのスポーツ施設にはAEDが設置されていることもあり、スポーツを楽しむ参加者がより多く救命処置を実行できることで、突然の心停止から、互いに助け合う事ができます。
”いつまでもソフトバレーボールを楽しむために!スポーツ中の突然死をなくすために!”
今回は、リーダーを務める皆さまに向けての救命講習会となりました。
AEDを使用した心肺蘇生法の説明のあと、グループに分かれ実技指導。
デモ器を使ったAEDの使用方法の確認と、訓練用人形を使って胸骨圧迫を体験していただきました。
胸骨圧迫は
強く(胸骨が約5cm沈み込む程度に圧迫)
早く(1分間に100~120回のテンポで)
絶え間なく(意識が戻るか、救急隊に引き継ぐまで)が重要です。
「これは、一人で続けるのは厳しいな・・・」
普段から体を鍛えているアスリートの皆さまも、胸骨圧迫を一人で絶え間なく続けることは難しいと実感。
「1.2.3で胸骨圧迫、交代やで!」
さすがのチームワークでスムーズに連携し、しっかりと胸骨圧迫を繋いでおられました。
また、プレー中のケガの止血法、骨折した際に身近なもの(スーパーの袋、傘、雑誌、新聞など)を使ってできる副士固定法をお伝えし終了しました。
短い時間の中でも、積極的に質問が飛び交い、参加の皆さんの熱意が伝わる講習会となりました。
スポーツをより安全に楽しめる環境は、ひとりでも多くの命を守るためAEDが適切に設置されること。
また、AEDを使用した救命処置を行える人を増やすことが大切です。
講習会で一連の流れを理解することで、「いざという時」落ち着いて対応することが出来ます。
「大切な人の命を守るために!」
これからも救命講習を通じて、そのお手伝いが出来るよう努めてまいります。