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大阪府女性消防団員研修会
女性消防団の活性化の推進として、大阪府下の女性消防団員を対象に2年に一度、講演会や活動発表のほか、消防団員同士の意見交換や交流を目的とした研修会です。
今年はコロナ禍ということもあり、議題に沿ってグループディスカッション方式で行われました。
現在、大阪府下消防団44団中、女性消防団員設置は27団、設立されたばかりの団もあり、設置の割合は61.6%とまだまだ道半ば。
枚方市消防団の様に女性の活動母体が、ひとつの「分団」として女性だけで組織され、団本部等の所属から独立して活動しているケースや、男性と共に同じ分団や団本部に所属しているケース、また常設の消防機関管轄や市町村の危機管理部門管轄など位置付けは様々。
ほかの消防団組織の活動を通し、それぞれの悩みや改善点の話し合い、互いに情報交換することで意識を高め合えるとても貴重な機会となっています。
【議題】
入団のきっかけ
入団のきっかけでもっとも多いのが、消防署員や消防団に所属している親族からの勧めのほか、自治会やPTA、知人など現役消防団員からの紹介です。
・市町村の広報誌や団員募集ポスター、ホームページで興味を持った。
・地域で活躍している消防団員を見て自分もなりたいと思った。
また災害を通し、大切な家族や暮らしている地域を守りたい!役に立ちたい!など、ご自身の熱い思いで入団を希望された方も多く見受けられました。
入団のきっかけは違っても、地域の為に!という熱い思いは同じです。
【議題】
女性消防団員の活動内容
普段の活動は各団により異なりますが、主に救命講習、防災講演、災害図上訓練(DIG)、避難所運営ゲーム訓練(HUG)(HGU訓練の内容はこちら)、水難講習、自主防災訓練への参加、避難所開設の協力、火災現場で交通整理等の後方支援などさまざま。
紙芝居や指人形、着ぐるみを使って劇をするなど、子どもたちに向けての啓発活動や一人暮らしの高齢者宅へ防火訪問と火災予防活動など、他にも豊中市消防団には豊中市消防局との合同音楽隊もあり、防災イベントや市民パレードなどで広報活動やケーブルテレビ、ラジオに出演し啓発活動を行っている団もありました。
今回の討議で一番の驚きは、摂津市消防団では火災現場へ男性と共に出動し、消火活動を行っていることでした。
男性団員と共に放水訓練を常に行っているからこそ信頼され、連携もできるのですが、女性だから・・という固定観念を捨て「何をしていきたいか?」「何ができるか?」女性団員の可能性が広がる話をたくさん聞くことができました。
【議題】
消防団に入ってよかったこと
やりがいについて
・年齢や職業、タイプの違う人との出会いで人間関係が広がった。
・応急手当や防災についての知識で身の守り方が分かった。
・定期訓練などを通し、私生活では経験できない体験できること。
・団員に向上心の高い人が多く、刺激を受けて自然と自分もやる気がでる。
そんな仲間と一緒に活動できることがなにより楽しい。
救命講習会や防災活動を通して市民の方に「これが知りたかった、勉強できる機会をありがとう。」「講習会で学んだことで、目の前におきた時に慌てず対処できた。」など、直接感謝の言葉をいただけること、市民の方々に頼ってもらえることが一番のやりがいと感じている方が多く、子どもが「お母さんは消防団!」と大きな声で言ってくれたのが誇らしいとの声も。
展示発表
コロナ禍で思うような活動ができず、女性消防団員としていま何が出来るのか?を模索した2年間でした。
コロナ禍でも女性団員ならではの役割を考え、予防啓発活動として展示物制作を行なった団も多く、今回は【豊中市消防団】【高槻市消防団】【泉大津市消防団】【枚方市消防団】が地域の公共施設で実際展示しているものを紹介しました。
●枚方市消防団の展示については、こちらをご覧下さい。
研修会に参加して
女性消防団の活動といっても各団の事情を踏まえ、工夫し活動しています。
「地域の役に立ちたい!こんなことしたい!」
熱量の高いディスカッションは、コロナ禍で活動ができず消防団員としての士気が下がっていた中で、「よし、ここからがんばるぞ!」という意識を高め合う有意義な時間となりました。
枚方市消防団女性分団は、消防団本部、各分団の仲間はもとより、管轄常設消防組織である枚方寝屋川消防組合や市役所危機管理部の理解と協力体制のもと、たくさんの活動が行える環境に恵まれており、本当に感謝しています。
これからも、私たちの活動をどんどん発信し、女性消防団員の活躍が飛躍を遂げれる様に邁進してまいります。
そして、いつまでも市民のみなさまに信頼される女性分団でありたいです。