津熊 操さん

プロフィール
- 津熊 操さん
- 年齢:50歳
- 職業:会社員
- 菅原分団:藤阪班
- 団員歴:26年
機械設計の仕事と消防団活動を両立する津熊さん
消防団というと、特別な使命感を持った人や、時間に余裕のある人がやるものだと思われることがあります。
しかし実際には、普段はそれぞれの仕事や生活を持ちながら、地域のために活動している団員が多くいます。
津熊さんもその一人です。
本業では機械設計の仕事に携わりながら、長年にわたって消防団活動を続けてこられました。
入団のきっかけは、特別なものではなかった
津熊さんが消防団に入団したきっかけは、団員に欠員が出た際に、お父さまを通じて声がかかったことだったそうです。
はじめから強い志があって入団したわけではなく、当時は正直「少し面倒だな」と感じたこともあったと振り返ります。
入団したのは23歳か24歳の頃。
周囲には同世代の団員が少なく、年上の先輩方ばかりで、最初は居心地の良さを感じられなかったそうです。
それでも、地域の方々が「○○の息子」として温かく接してくれたことで、少しずつ地域とのつながりや、誰かの役に立つことの意味を実感するようになりました。
子どもの頃から、消防車は身近な存在だった

もともと津熊さんは、子どもの頃から消防車などの特殊車両が好きだったそうです。
親戚の家の近くに消防署があり、はしご車やポンプ車を見に行くこともあったといいます。
また、子どもの頃に、出動帰りの消防団のポンプ車に遭遇し、知り合いの団員に声をかけてもらって車両に乗せてもらった思い出が、今でも印象に残っているそうです。
当時は消防団の具体的な活動内容までは知らなかったものの、地域の中に消防団が自然に存在していたことが、今の自分にもつながっているのかもしれません。
本業は機械設計 地域の活動と両立している
津熊さんの本業は、機械設計です。
これまで長く、焼却炉などの燃焼装置関係の設計に携わり、限られたスペースの中で、どのように設備を配置するかという図面を数多く手がけてこられました。現在は、設備関係の機器単体の図面作成が主になっているそうです。
お客さまの要望を形にしていく仕事は、頭の中で立体的に空間を捉えながら考える必要があり、空間把握力や想像力が求められます。
津熊さんは、そうした「相手の要望をくみ取り、形にしていくこと」が自分に合っていると話されていました。
消防団員は、消防を本業とする人ばかりではありません。
津熊さんのように、それぞれが仕事を持ちながら、地域のために活動していることも、消防団の大きな特徴のひとつです。
趣味やライフワークも大切にしながら続けている

津熊さんは、アウトドア全般が好きで、特に釣りが一番の趣味だそうです。
海でも川でも楽しみ、魚だけでなくイカ釣りもされるとのこと。釣りの魅力は、釣ることそのものだけでなく、事前に対象の魚や場所を調べ、準備を重ねる時間も含めて楽しめるところにあるといいます。




さらに、仕事や消防団活動とは別に、「釣り人による清掃活動」という水辺のボランティア活動にも取り組まれています。
釣り場周辺でのごみ問題を見て、自分にできることはないかと考えた結果、始めた活動でした。
最初は手応えを感じられない時期もあったそうですが、地元の方から「大阪からごみ拾いに来てくれているのか」と驚きながら声をかけてもらったことで、この活動は間違っていないと実感したといいます。
その後は活動が広く認知され、表彰やフォーラムへの登壇など、多くの人とのつながりにも発展しました。
続けてきた中で見えてきた、やりがい
長年消防団活動を続けてきた今、津熊さんは「誰かのために必要とされ、お役に立ち、それを喜んでもらえること」にやりがいを感じると話されます。
それは、ごみ拾いの活動にも共通する思いだそうです。
「ありがとう」と言ってもらえることが嬉しい。
その積み重ねが、消防団活動を続けてきた理由のひとつになっています。
これまでには分団長も経験され、さまざまな立場で地域と関わってこられました。
今後も変わらず、誰かの役に立つことを続けていきたい――その言葉には、地域へのまっすぐな思いが込められていました。
消防団は、さまざまな立場の人が活動している
消防団には、さまざまな仕事や趣味、価値観を持った人が集まっています。
はじめから特別な覚悟が必要というわけではなく、地域との関わりの中で、少しずつその役割ややりがいを感じていく人も少なくありません。
本業を持ちながらでもできる。
自分の生活を大切にしながら、地域のために関わることができる。
津熊さんの歩みは、そのことを伝えてくれています。
「自分にもできるかもしれない」
そんなふうに感じた方にこそ、消防団という活動を知っていただければと思います。