女性分団 応急手当講習

「子どもを事故から守ろう!」乳幼児向け応急手当講習会

お子さんのお世話をしながら真剣に取り組む受講者の皆さん

生後6ヶ月~の乳幼児のお子さんをお持ちのご家族に向けた、応急手当講習会をおこないました。
小さなお子さんと一緒でも気兼ねなく学べるよう、お子様の様子をみながらゆっくりと進めていきます。
今回の講習会では、乳幼児に多い誤飲・窒息の事故についての応急手当方法「異物除去法」「AED(自動体外式除細動器)を使った心肺蘇生法」を学んでいただきました。

子どもは日常生活の中で、事故に遭遇する危険が多々あります。
子どもの成長・発達段階による行動や遊び方の変化を知り、子どもを事故から守る環境を整えていきましょう。

0歳の子どもの事故で多いのは「誤飲・窒息」です。窒息は0歳児で圧倒的に多い死亡事故です。

寝返りがうてるようになる5ヶ月頃から、見たものに手を出す、口の中にものを入れる行動が始まります。
「はいはい」や「つかまり立ち」が出来るようになると、好奇心が旺盛になり思わぬ所に移動したり、手が届くようになり危険が増します。
手に触れたものを何でも口に入れるようになり、誤飲・窒息事故が起こりやすくなります。

子どもの口の大きさは約4cm、トイレットペーパーの芯の直径とほぼ同じです。
これより小さいものは、誤って飲み込む危険があります。
たばこ・医薬品・洗剤・電池・磁石・玩具など、身の回りにある物は何でも誤飲の原因になりかねません。
誤飲したものによっては、中毒症状を起こしたり、粘膜を傷つける場合があります。
日頃から対処の仕方を知り、いざという時に慌てないように心がけましょう。

0歳児の死亡事故では、ベッド内の窒息が3割以上発生しています。
事故を防ぐためには、事故の原因を知ることが大切です。

・うつぶせ寝で、顔がやわらかい寝具にうもれる
・掛布団、ベッドの上の衣類やぬいぐるみ、よだれかけで窒息
・ベッドと壁のすき間などに挟まれる
・家族の身体の一部で圧迫される
・ミルクの吐き戻しによる窒息


これらは、ベビーベッドを適切に利用することで多くの事故を避けることができる可能性があります。

また、食事中の誤えんによる窒息や、おもちゃなど小さいものでの窒息死亡事故も発生しています。
誤えんの窒息は、正しい対処法で防ぐことができます。

・1cm大程度まで小さくして食べさせる
・球形のプチトマト・ブドウ・うずらの卵、チーズなど4等分にする
・豆やナッツ類は、誤えんして気道に入ると油分が溶け出し肺炎の原因になることがあるので5歳以下の子どもには与えない

食品を口にいれたまま遊んだり、話したり、寝転んだりさせない。泣いている子どものをあやそうとして、食品を食べさせるのはやめましょう。
また、年上の子どものおもちゃには、小さい部品が含まれていることがあり、対象年齢までは子どもの手の届かない所に保管し遊ばせないようにしましょう。

どんなに注意していても、事故は発生します。もしお子さんが異物を飲み込み、喉に詰まってしまったら?
異物除去の対処法を、訓練用ベビー人形を使って体験をしていただきました。

背部叩打法での異物除去

お子さんをあやしながらも熱心に講習を受講いただき、赤ちゃんたちも活発に動き回り、笑いがおこりながらの楽しい講習会となりました。
子どもの事故は周囲の大人たちが、子どもの身の回りの環境を整備して、対策を立てることで防げる事故が多くあります。
笑顔あふれる毎日のために、子どもを事故から守る正しい知識を見に付けて、楽しい子育てのお手伝いができたらと願います。

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