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第27回全国女性消防団員活性化徳島大会
令和4年11月22日(火)、徳島県徳島市に所在する多目的コンベンション施設「アスティとくしま」に於いて『第27回 全国女性消防団員活性化徳島大会』が開催されました。
これに先立ち、大阪府枚方市消防団から女性分団所属の分団長及び班長、本部より女性分団担当副団長の3名を派遣しました。
この全国女性消防団員活性化徳島大会は、全国の女性消防団員が一堂に集い、日頃の消防団活動や先進的な取り組みについて情報交換し交流することにより幅広い知識と視野を習得し、その活動を一層活性化させ地域防災力の向上につなげることを目的としております。
そして、ようこそ!藍の国・愛の国とくしまへ「女性パワーを盛り上げ、大きな大きな渦へ!」を大会のキャッチフレーズに掲げ、全国からパワーのみなぎる女性消防団員が集結しました。
しかし、その一方で新型コロナウイルス感染防止のために開催の規模縮小も余儀なくされ、参加者は約1,000人にとどまり、残念ながら情報交流会も中止となりました。
そのため会場の様子をライブ配信するなど、参加する事が叶わなかった女性消防団員や関係者にも配慮がなされました。
開会式
午前9時30分から徳島県警察音楽隊が奏でるウェルカムミュージックに包まれながら、午前10時より開会式が執り行われ、大会旗が旗手を務める徳島県 神山町消防団の女性消防団員によって入場し、そのあと徳島県 鳴門市消防団の分団長により開会宣言が行われました。
その後、消防庁長官、(公財)日本消防協会会長、第27回全国女性消防団員活性化徳島大会実行委員会委員長、(公財)徳島県消防協会会長、徳島県知事、徳島市長より主催者挨拶がありました。
防火防災啓発劇
開会式が終了すると続いて、防火防災啓発促進の取り組みとして
・香川県 東かがわ市消防団
・広島県 広島市安佐北消防団
・和歌山県 和歌山市消防団
の3消防団による啓発劇が披露されました。
香川県 東かがわ市消防団
「防災だよ 1.2.3.」
東かがわ消防団の皆さんは、性格が異なる3人の女性を演じ、個々の考え方や普段からの災害への備えの違いが、災害が起きた時の被災状況に「大きな差」が出てくる事を訴え、日頃からの災害へ備えが、非常に大切である事を呼び掛けられました。
広島県 広島市安佐北消防団
自分の命は自分で守ろう!~災害から学ぶ避難のあり方~
広島市安佐北消防団の皆さんは、2014年と2018年に発生した西日本豪雨による広島県の土砂災害被災の経験から、降雨の知識や恐ろしさ、早期退避の重要性を訴えられました。
和歌山県 和歌山市消防団
和びっとちゃん、江戸へ行く!
和歌山市消防団の皆さんは、マスコットキャラクター『和びっとちゃん』が江戸時代にタイムスリップし、そこで町火消しと出会い、消防団の使命や防火の大切さを学ぶというストーリーから、女性消防団員の入団促進を訴えられました。
記念講演 『よろこびを力に・・・』
有森 裕子さん
記念講演として、元女子マラソン選手の有森裕子さんをお招きし『よろこびを力に・・・』をテーマとしたお話しを頂戴しました。
自分は何もできないと思っていたけれど、自分にできるものとの出会いで自信がつき、目標ができた事によって努力することができた。という有森裕子さんのお話しが強く印象に残りました。
そして『人は応援されると普段の能力以上の力を発揮することができる。
マラソンの苦しい時に沿道からの声援で、どれだけのチカラをもらい、それが力となり出てくる。』
というお話にとても感銘を受けました。
以前、枚方市消防団女性分団は、大阪府代表としてポンプ操法大会に出場しましたが、まさにこの『応援』をたくさんの方々にしていただいたことで、猛暑の訓練にも耐え、当日本番は訓練以上の力を発揮できたことを覚えています。
これからも人を応援する側になり、たくさんの方々に力を届ける事が出来る消防団になりたいと思いました。
消防団PR展示コーナー
会場となったアスティとくしま「多目的ホール」の外では、全国の消防団PR展示コーナーが設けられ、全国各地2府14県から26の消防団が参加し、枚方市消防団も展示を行いました。
他県の消防団展示コーナー(一部)
広島県 広島市安佐南消防団
枚方市消防団は、2018年2月に幹部研修として正副団長及び分団長の職にある者全員が、翌年2019年6月に分団自主研修として氷室分団が、広島県広島市安佐方面へ西日本豪雨による土砂災害でお亡くなりになられた方の慰霊と被災地の視察、大規模災害時における消防団の活動等に付いての研修を受けるべく、広島市安佐南消防団、広島市消防局へ親善訪問をさせて頂きました。
山口県 山口市消防団予防隊
山口市消防団予防隊では、防災グッズのほか、消防団広報誌「まもりたい」を展示・紹介されていました。
枚方市消防団展示コーナー
枚方市消防団では、コロナ禍にある今日、消防団活動にも制限がある中で、今の私たちに出来る活動として、消防車両で新型コロナウイルス感染症拡大防止の呼び掛けを行ったり、以前から取り組んでいる『防災展示』の内容を少しでも多くの方に見て頂きたいと思い、色々な分野で消防団活動している写真と共に近況活動の写真を主体とした展示を行いました。
以前、他府県の消防団の皆さんが、消防団員募集を効果的に行うために枚方市消防団ではどの様な工夫をしているのか?という興味を持たれていたので、枚方市消防団では公式ホームページを開設し、このホームページからインターネットによる団員募集エントリーが簡単に出来る事を説明したカードの製作を行い、このカードをポケットティッシュに挿入して配布しました。
女性消防団員とのディスカッション
女性消防団員による活動事例発表者とのパネルディスカッションとして
・青森県 青森市消防団「消防団入団促進PTと共に」
・山梨県 北社市消防団「知ってください!私たち『女性消防隊』です!」
・徳島県 徳島市消防団「徳島市消防団の活動事例~女性消防団員の活動~」
・埼玉県 飯能消防団「頼もしい女性消防団員を目指して~全国の仲間と共に~」
と徳島県 飯泉知事が活動内容等の事例に対し、質問形式によるパネルディスカッションを行いました。
郷土芸能披露「選抜阿波踊り」
郷土芸能の披露として、阿波踊りが盛大に行われました。
この阿波踊りは、踊り手と共に会場の女性消防団員もその場で参加して行われ、会場は歓喜と熱気に包まれ大変な盛り上がりをみせました。
閉会式
閉会式は、徳島県 徳島市消防団の所属団員によって大会宣言が行われました。
宣言後、お礼の言葉を徳島県 三野町消防団の分団長によって述べられ、大会旗が(公財)石川県消防協会へ引き継がれました。
その後、次期開催地である石川県の消防協会 鍋谷会長より代表挨拶が行われ、石川県女性消防団員の皆さんによって、次期開催地である石川県をPRされました。
そして、閉会宣言が徳島県 阿波市消防団の所属団員によって行われ、無事に第27回全国女性消防団員活性化徳島大会の幕が降ろされました。
全国女性消防団員活性化徳島大会に参加して
全国女性消防団員活性化徳島大会のPR展示を拝見して、全国の女性消防団員が自分たちの出来る事をしっかり見つめて、それを確立させ活動に生かせていることに刺激を受けました。
そして、私たち枚方市消防団女性分団の活動にも目を向けて声を掛けてくださることがとても嬉しかったです。
事例発表を拝見して、私達の活動も更にバージョンアップしたいと意欲が高まります。
また、年に一度の全国大会があることから、今までの研修などを一緒に受けた全国の仲間と久しぶりに再会できるという喜びもあり、あちらこちらで両手をしっかり握り合う心温まる光景を見かけました。
女性消防団員活性化の大会を通じて、女性消防団員として活動出来る事を誇りに思うと共に、これからも向上心を忘れず、揺るぎない志を持って活動していきたいと心に強く誓いました。
大阪府枚方市消防団 女性分団長 杉本明規子
●当記事はライブ配信の映像から、一部画像を引用しております。