自衛消防組織による自主防災訓練を実施
今年度も枚方市内にあるマンション「ルネ枚方」自主防災委員会の方々が独自でバージョンアップされ、とても充実した防火防災避難訓練を実施されました。
今年度は事前に住人に出欠を募り、意識の高い方々と一緒に、自主防災委員会の役員の方々を中心に『共助』の大切さを感じ、認識できる訓練開催となりました。
【訓練想定シナリオ】
2023年(令和5年)年10月22日 日曜日
8時40分に東棟、南棟、西棟の3棟から同時火災発生!!
1️⃣8時40分から9時 所要時間約20分間
❶消防署に通報(火元確認作業)
❷非常ベルがなる(非常ベル発報)
❸館内非常放送インフォメーションで火災告知、避難指示階段で避難!エレベーター停止!!
2️⃣9時から10時 所要時間約60分間
訓練開始宣言
応急手当て、心肺蘇生とAED操作訓練
3️⃣10時10分から10時25分 所要時間約15分間
❶簡易担架搬送
❷階段搬送
❸簡易トイレの凝固テスト
❹代替トイレの提案
4️⃣10時35分から11時10分 所要時間約45分間
❶天ぷら鍋火災消火訓練
❷ABC消火器訓練
❸防火管理者より訓練のまとめ
5️⃣11時20分から11時35分 所要時間約15分間
防災用品など展示コーナー防災用保存食などの試食会『アルファ化米』と『ひだまりパン』
6️⃣11時35分から11時50分 所要時間約15分間
後片付け清掃(消火剤含む)
感染予防対策として、手指の消毒・マスク着用を徹底され訓練に励んでおられました。
【簡易担架•階段搬送】
毛布と物干し竿を使った簡易担架の他に、階段が多いマンションという特性から階段搬送用の簡易担架を使い、実際に階段を上り下りする体験を行いました。
「大人1人を安全に搬送するには大人が6人は必要だな」と体感されていました。
【簡易トイレ凝固テスト】
マンション住民約200世帯に事前にアンケート調査を実施(うち 96 世帯から回答あり)
簡易トイレを自宅に備えている世帯は約3割、備えている数(使える回数分)1個〜15個の回答が大半でした。
マンション等集合住宅の場合、災害発生時後外見に大きな被害がなくても、建物内で配管に割れ・ヒビなど起こっている可能性があると、上階で通常通りトイレを使うと下階で汚水が漏れ出す事も考えられます。
各家庭で簡易トイレの必要数備蓄をオススメする内容を、自主防災委員会の調べの元、実際にホームセンター等で販売されている簡易トイレ(凝固剤 50コ入り)を紹介し実演しました。
水300ccが瞬く間にゼリー状に凝固する様子を見ることができました。
【天ぷら鍋火災消火訓練】
実際にABC消火器での体験を行いました。
消火剤が使用されているABC消火器を使い風向きも考え、実体験する住民の皆さんの日頃からの防火防災意識の高さを感じました。
スプレー式消火器も使用し安全確認を行なった上で、子どもさんも積極的に消火訓練に参加し、火災の恐ろしさを保護者の方と一緒に体験されました。
(粉末の消火剤の後処理の大変さを考えると他の地域は水消火器で行っているところが殆どです)
粉末消火剤の後始末も自主防災委員会の方々が丁寧に清掃されておられました。ありがとうございます。
【防災食試食、防災展示】
最近では非常食の味の種類も増え、どんどん美味しく進化している防災食。
決して安くはないものですが、住人の皆さん一緒に『アルファ化米』と『ひだまりパン』の試食では
「こんなに美味しいものなら備蓄してみようか!」そのような声も聞こえました。
全体を通して、住民の方々が全て企画構成し組織として自主防災委員会の方々を中心に、現時点でできる事をまず実際に取り入れ、やってみる。
いざという時には、住民の皆さんが行動ができるようなイメージがわく訓練でした。
自主防災委員会の皆さんが作成された展示では室内での家具転倒防止のものもあり、私たちもとても勉強になりました。
自分たちのマンションは自分たちで守る!!ルネ枚方の住人皆さんの心意気があふれてました。
マンションの自主防災委員会の方々が中心となり行われた自主防災訓練で
・ABC消火器での体験
・AED(自動体外式除細動器)を使用した応急講習
・簡易担架を使った要救助者搬送訓練
・トイレ問題
と盛りだくさんの内容で、充実した訓練で『自助』『共助』の大切さをより感じることができました。
応急講習は、一年に一度行ってもすぐに記憶も薄れてしまう事の方が多いと思いますが、毎年積み重ねて行う事が大事です。
今日の訓練に参加できなかった住人の方々にも語り継いでいただき、来年度の訓練に向けマンション住人のみなさん一緒に、いざという時のために備えていっていただけたらと思います