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文化財防火デーに伴う消防訓練
枚方市消防団と枚方寝屋川消防組合は合同で第71回文化財防火デーに伴う消防訓練を実施しました。
この訓練は毎年1月に文化財の防火及び消火を目的として行われるもので、本年は令和7年1月25日(土)枚方市宮之阪にある国史跡「禁野車塚古墳」に於いて実施されました。
今回は、禁野車塚古墳内の雑木林にある立ち木から出火し、関係者による初期消火を試みるも火勢が強く消火する事が出来ず、その後当該関係者も煙を吸い込み、意識を失い倒れるという訓練想定のもとに行われました。
訓練開始「火災発生！！」
訓練が開始されると訓練用の煙幕が焚かれ、禁野車塚古墳を管理する枚方市職員が異変を覚知し、まずは消火器を携行して出火元へ向かいます。
火の元に到着後、迅速に初期消火にあたりますが、火の勢いは一向に収まらず、初期消火は失敗に終わります。
その後、一旦公園内の東屋まで戻り、固定電話で119番通報を行います。
枚方市職員は煙を吸い苦しみながらも、消防指令センターの指令員に状況を説明しました。
第一出動火災現場へ到着
119番通報を受けた消防指令センターは、すぐさま枚方消防小隊と枚方救急小隊、殿一分団へ出動指令を発令します。
現場に先着した枚方消防小隊は、素早く雑木林の消火活動を開始します。
枚方救急小隊は、枚方消防小隊と連携し通報を行った枚方市職員の救助活動を行うと共に枚方市職員を救急車で医療機関まで搬送を行います。
枚方市消防団出動
消防指令センターから火災出動の指令を受令した殿一分団 髙野分団長は、すぐさま殿一分団員を招集し、現場へ急行します。
現場到着した髙野分団長は、火災現場に開設された指揮所の現場指揮者へ到着の報告を行い、現在の状況説明と活動指示を受け、団員へ消火活動開始の指示を出します。
指示を受けた団員は、素早く決められた担当の活動準備にかかり、一致協力して消火活動を行います。
まずは飛び火により公園北側の立ち木に燃え移り、さらに広範囲で延焼している雑木林に向けて放水を開始します。
その後、放水形状のパターンを変え、広範囲に水がかかる様に操作を行い、立ち木の炎を消火すると共に延焼の防止にも努めます。
消防署と連携する消防団
そして最後は、火の勢いが衰えない大樹に向けて、殿一分団と枚方消防小隊が連携し消火活動を行います。
多くの市民の皆様が訓練の様子を見守る中、大量の水を放水していきます。
今回、禁野車塚古墳の近くにある宮之阪サクラ保育園の皆さんにも見学にお越し頂きました。
訓練講評
訓練終了後、枚方市の文化財にかかわる管理等を行なう、枚方市役所観光にぎわい部 山門次長より市民の皆様と訓練に参加した訓練要員へ文化財防火デーに伴う消防訓練の設立経緯や過去の枚方市に於ける文化財防火の取り組みなどのお話しをされたほか「貴重である文化財はいつまでも大切にして頂きたい。」とお話しがありました。
そして最後に枚方寝屋川消防組合 枚方消防署 太田署長より訓練要員に対しお褒めの評価のほか「火災等の有事の際には、本日の訓練同様に消防団と常備消防が緊密な連携を図り、市民の安全安心の確保のために、お互い頑張っていきたい。」と訓練講評がありました。
訓練の講評が終わると、今回の文化財防火デーに伴う消防訓練は無事終了となりました。
枚方市消防団では、今後も枚方寝屋川消防組合との連携を密とし、市民の財産でもある文化財を火災から守るため、訓練を重ね消防力の向上に努めてまいります。
史跡 禁野車塚古墳
禁野車塚古墳は、国の史跡に指定されている大型前方後円墳であり、4世紀頃に築造されたと言われています。
昭和47年3月22日に国の史跡に指定され、現在は史跡公園として市民に開放されており、後円部には木々が生い茂り自然豊かな姿を見せ、市民の憩いの場となっています。