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枚方市総合防災訓練に消防団が参加
今夏、長雨による住宅等の被害は九州を中心として17府県にまで及び、全国各地で過去に例を見ない降雨量を記録しました。
この事実は、国民一人ひとりに常日頃から大雨の備えが必要であることを警告したような気がします。
令和3年9月4日(土) 枚方市の水害対策能力の向上を目的とし、市内を流れる一級河川・穂谷川の氾濫を想定した各種の水害対策訓練が一部予定を縮小して実施されました。
枚方市消防団も枚方市の災害対策本部や自主防災組織、地域住民等との連携を図りながら、団非常警備本部や各方面本部から発信される情報を各分団の消防車両搭載MCA無線機及び携帯型MCA無線機で送受信を行うことから訓練を開始しました。
今回、出動車両は各分団ともに1台。訓練に参加した各分団員は、各方面本部より受令した指示内容に従って避難支援、救助活動、土砂災害警戒場所の状況把握等の任務に就くというものです。
穂谷川の河川氾濫を想定
午前9時00分、団非常警備本部が設置され、9時01分に中部、そして9時05分には東部に方面本部が開設。
続いて各分団の消防車庫にも本訓練の参加団員が参集。
その後、9時33分に団非常警備本部からの土砂災害警戒パトロール実施の指令を受け、各方面本部から全分団にパトロールが指示。
各分団それぞれに消防車両を出動させ、パトロールを開始しました。
土砂災害警戒指定場所に向かう途中、団非常警備本部から各分団に流される市内各地域の災害状況や救助活動等要請の情報は、具体的でリアリティーのある内容でした。
今回の訓練にシナリオはありませんでしたが、避難行動要支援者の避難支援について、実際に高齢者の事業所関係者と直接電話連絡を取って状況確認を行う等、まさに情報連携の訓練であったと言えます。
市民も消防団もハザードマップを活用
今回の訓練では、各自治体がどこにどのような被害が出るかを予測し、地図上に災害警戒箇所を記した「ハザードマップ」を活用しました。
ハザードマップは、そもそも自然災害による被害の軽減や防災対策に使用することを目的に作られたものですが、日頃から管轄地域の災害危険性を認識し、災害発生時には消防団員として迅速な避難支援行動や災害応急対応を取ることができるよう、改めて団員各自で見直すことが肝要であると感じました。
災害対応能力の向上が目下の課題
緊急事態宣言発出期間中ではありましたが、「災害対応能力の向上」を枚方市消防団の主要目的として本訓練に臨みました。
実災害の対応に向けて今後更に関係機関や自主防災組織、地域住民等との連携を強化しながら種々の訓練が展開されていくことと思いますが、コロナ禍の時代であるからこそ『安全第一』そして『規律と融和と心意気』という、枚方市消防団が掲げるモットーの実践が今求められる時なのかもしれません。