自主防災訓練 女性分団 地域防災

藤阪小校区自主防災訓練にてHUG訓練を行ないました。

2024年12月1日(日)藤阪小校区自主防災訓練にてHUG(避難所運営ゲーム)訓練を行いました。

災害が発生すると、自宅が被災したり安全な生活が困難になった人々が避難所に集まります。
避難所は単に「人を受け入れる場所」ではなく、安全な生活環境を維持し、避難者の心身の健康を守るための「小さな社会」のような役割を果たします。
その運営には、食料や物資の配布、トイレや衛生管理、避難者同士のトラブル解決など、数え切れないほどの課題が伴います。

HUG訓練は、この避難所運営を実際に体験し、課題解決のために必要な知識やスキルを身につけるためのシミュレーション型訓練です。静岡県が開発したこの訓練は、全国の自治体や防災団体で広がりつつあります。

HUG訓練の特徴

避難所運営の現実を理解する
避難所には多様な人々が集まるため、さまざまなニーズや問題が発生します。これを具体的に体験することで、運営の難しさと重要性を学びます。
チームワークの強化
災害時には、個人の力だけでなく、地域全体の協力が必要です。HUG訓練では、参加者が意見を出し合いながら協力して課題を解決することで、チームワークの重要性を実感します。
実践的な解決策を学ぶ
現実に即した課題に対して解決策を考えることで、災害時の即応力を高めます。

HUG訓練の基本構成

1. シナリオカードを使用して避難所の状況を再現

HUG訓練では、避難所に起こり得る様々な状況が書かれた**「シナリオカード」**を使います。このカードには、避難所運営中に発生する具体的な問題が記されています。たとえば、次のような課題です:

  • 「咳、熱など体調の悪い避難者の対応」
  • 「トイレが使えない」
  • 「生後2週間の乳児や歩行が困難な高齢者の避難」
  • 「ペット連れの避難者の対応」
  • 「旅行中の観光客の対応」

これらの課題は、現実の避難所運営で実際に発生する可能性が高いものです。

2. グループワーク形式での課題解決

参加者は数名ずつのグループに分かれ、カードに書かれた課題に対してどう対応するかを話し合います。
次々に訪れる避難者に対し、限られた条件の中でどのように配分するかを考えながら進めます。
「高齢者対応のために避難所内の配置をどうするか」「ペットと避難者のゾーニングをどうするか」などリアルな問題設定が、参加者に「もし自分が運営側だったら?」と考えていただきます。

HUG訓練の効果と学び

  1. 避難所運営のリアルな課題を体感
    災害時に起こり得る問題を具体的にシミュレーションすることで、避難所運営の難しさや現実的な対応策を学べます。
  2. チームワークの強化
    参加者が協力して課題に取り組むことで、災害時のコミュニケーションの重要性を実感し、地域のつながりを深めることができます。
  3. 判断力と即応力の向上
    限られた時間や資源の中で最適な対応策を考えることで、災害時の判断力と即応力が養われます。

参加者の声

  • 「普段は考えもしなかった避難所の課題が見えてきました。現場では迅速な対応が求められると実感しました。」
  • 「参加者同士の意見交換が刺激的で、他の視点からも学べる良い機会でした。」
  • 「各地域ごとに『トイレの利用』『収容の区分け』『ペットの対応』など事前にルールを作ることの重要性が見えてきました」

訓練を通して、私たちの感想

自助共助の大切さが多くの場面でいわれています。HUG訓練の中で行政の支援を頼りに思っている発言が多いと感じました。
「市はちゃんと準備しているのか?しっかりしてくれないと困る」「被災2日目には支援物資を持ってきてくれるよな?」「看護師の派遣は各避難所にされるよね?」
被災地では、行政側も被災しています。避難者はお客さまではなく、それぞれの避難所で自分たちが避難所を運営する立場になることを、HUG訓練を通して実感し準備を進めて欲しいと思います。

災害時に困らないためには、事前の準備がすべてです。HUG訓練を通じて、一人ひとりが防災の主役となり、安心して暮らせる地域づくりを進めていきましょう!これからも地域の皆さんと共に、防災意識を高め、安全で安心な街づくりに努めていきます。

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