枚方市立樟葉南小学校において、樟葉南校区自主防災会主催のもと、同小学校へ通う4年生から6年生の児童へ向けた体験型防災教育プログラム「キッズキャンプ」が開催されました。
この「キッズキャンプ」は、次世代の地域防災リーダー「キッズ防災リーダー」の育成や、地域で想定される災害や災害時に対する対応の理解を深める中で、子どもたちが自ら生き抜く力を付けて欲しいと願い、下記の内容で実施されました。
内容
- 給水車による給水訓練(枚方市水道局)
- 樟葉地域の地理についての講話
- クロスロード防災シミュレーションゲーム(ひらかた市民活動支援センター)
- AED(自動体外式除細動器)を使った救命講習及び、止血、熱中症予防、搬送(枚方市消防団 女性分団)
- 水消火器訓練(枚方市消防団 樟葉分団)
- 火起こし体験、カレー作り
目次
消防団によるAEDを使った
救命講習
当日は、13時半の開会式より順番にプログラムを学習し、いよいよ体育館で消防団によるAEDを使った救命講習がスタート。
「学校のAEDはどこにあるか知ってますか?」
「救急車は平均何分くらいで現場に到着すると思いますか?」
「心臓の役割ってなんだろう?」
次々の質問に、「はい!はーい!」元気に手を上げて、前のめり気味(笑)に答えてくれます。
救命処置の説明をしっかり聞いた後は、実際に訓練用人形を使っての実技です。
「大丈夫?できそう?」
「順番にやってみようね。」
互いに声をかけ合いながら、すすんで実技にのぞむ姿は、さすが「キッズ防災リーダー」候補の子どもたち!
しっかりと体験を通して学んでくれました。
子どもたちが救命処置の一連の流れを行うことはまだ難しいのですが、人が倒れていたら自分ができることをやってみることの大切さを伝えました。
- 倒れている人に声をかける
- まわりの大人に助けを求める
- AEDの設置場所を知っておく
AEDがどこにあるか「知ってるよ!」というだけで多くの命を救えることになります。
参加した子どもたちには、
「自宅やよく訪れる身近な場所にAEDがどこに設置されているか?お家の方と探してみてね!」と宿題を出しておきました。
傷病者や救助者の安全確保
毛布を使った搬送方法
続いて、出血時における簡単な止血方法と、暑さが続く中での熱中症予防についてお話を行った後に、毛布を使った搬送方法の実技です。
傷病者や救助者の安全確保のために移動が必要な場合は、傷病者を安全な場所に搬送しなくてはいけません。
担架や救命用の資器材がない場合、毛布を利用して応急担架を作る事ができます。
これは、毛布の両端を丸め持ちやすくして、それを上からつかんで持ち上げて搬送する方法です。
リーダーの合図で息を合わせて持ち上げます。
担架で搬送するときは、傷病者の足の方向に進み動揺を与えないようにすること、傷病者に声をかけながら様子を観察し続けることが大切です。
自ら志願して傷病者役になってくれましたが、「ちょっと怖かったよ~」という感想。
「傷病者を不安にさせないことが大切ですね」とお話させていただきました。
水消火器を使った
初期消火訓練
つぎは、水消火器を使った初期消火訓練です。
ここでは、消火器の種類の説明、消火器の正しい使い方と注意点を学びます。
ポイント
- 火災を発見したら、すぐに大きな声で「火事だー」と叫んで周囲の人に知らせる
- 「119通報をお願いします」と通報を依頼する
- 自分の安全を確認、避難路の確保、避難路を背にして火元から3~5mの位置に消火器を運ぶ
- 消火器の安全栓を抜き、ホース先端のノズルをしっかりと持ち、消火器本体からホースをはずして火元に向ける
- レバーを強く握り、燃えている火元をねらって手前からホウキで掃くように薬剤を放射する
初期消火の方法だけではなく、天井に炎が届く、または天井に燃え移った時や自分が恐怖を感じた場合は、消火器による初期消火は中止して速やかに避難することを伝え、その後、実際に水消火器を使って練習を行いました。
児童生徒が「防災教育」を
学ぶことの大切さ
児童生徒が、このような「防災教育」を受けることは、自らの安全を確保するための行動ができる思考力・判断力を高め、「生きる力」を育む素晴らしい機会だと考えます。
枚方市消防団は、地域の皆さまと協力し、災害に強い地域づくりに貢献できるよう邁進してまいります。